『FUKUOKA CITY GUIDE』
もしも東京以外の土地に住むことが叶う状況になったとしたら、僕が選ぶ場所は“福岡”一択、それ以外は考えられない。とにかく好きなものがコンパクトな街に凝縮されているし、人、空気、時間、景色すべてが心地良くフィットする。
福岡在住の4人のライターが行きつけのショップやグルメ、見るべきスポットなどをあえて文章だけで伝える異色のガイドブック『LOCAL’S CHOISE FUKUOKA CITY GUIDE』。インスタで知ってから探し回っていたが、代官山の蔦屋書店のZINEコーナーで普通に売ってた(笑)価格は¥500。店舗情報は一切記載せず、各ライターが本当に伝えたいことだけをそのまま文章にしている。雑誌スペクテイター編集長・青野利光氏が編集を手掛け、アートディレクションは ((STUDIO))主宰・峯崎ノリテル氏という豪華な布陣。僕もよく利用する博多のデザインホテル WITH THE STYLE FUKUOKA 内にある旅をテーマとするコンセプトストア「FROM WHERE I STAND」が発行元というのも実に納得。写真も地図も住所も電話番号も載っていないことで掻き立てられる想像力、情報ではなく読み物としての価値、直接見たり食べたり体験してみたいという衝動。このガイドブックをフックにして気になるところがあれば自分で調べればいいし、一番すべきことはそこに足を運ぶという行動と自ら体験することではないかと思う。きっとこのガイドに載っている場所を全部制覇したら、福岡の魅力がまた違って見えるんだろうな。あー、今すぐにでも飛んでいきたい。