今あえてカセットテープを売る店『waltz』

Music

偶然にもいま発売中のEYESCREAMという雑誌の表紙にもなっている中目黒の『waltz』というショップが前から気になっていてようやく行ってきた。

オープンは今年の8月、オーナー角田太郎氏こだわりのコレクションアイテムがクリーンな空間に美しく整然と並んでいる。膨大な数のカセットテープ、アナログレコード、VHSのビデオソフト、昔の雑誌のバックナンバー、そしてヴィンテージのラジカセ、つまりここにはCDやDVDなどのデジタルの類は一切なく、いま再評価されている“アナログ”のソフトとハードが一堂に集められている。角田氏は元渋谷WAVEのレコードバイヤー、その後amazonを経てこの店をオープンさせたとのこと、音楽発信の場を作るというのは自然な流れではあるとしてもあえてアナログだけで勝負するというこだわりが半端ない。



我家のバング&オルフセンの古いシステムではカセットテープが聴ける。なんだか時代が一周してまた戻ってきた。今回購入したアルバムはチェット・ベイカー。彼のリリカルなトランペットの音色と気だるいアンニュイなボーカルはCDよりカセットテープの音のほうがハマる気がする。さっそく寝る前のBGMにしよう。それにしてもカセットテープというパッケージでアルバムを買ったのっていつ以来だろうか。

若かりしころWラジカセでダビングしながらオリジナルのMIXテープを作った世代としては思わずニヤリとしてしまう懐かしい感覚。でも決してノスタルジックではなく新しいスタイルでリミックスしているオーナーのセンスにやられた。まさに時代の先を行くヴィンテージショップの登場だ。