これから10年使う財布に『GANZO シェルコードバン2』を選んだ理由
時代はキャッシュレスに向かっているが、財布を持ち歩かなくなるのはもう少し先だろう。何より財布は持ち主のアイデンティティを色濃く反映する特別なアイテムだと思っている。
僕の財布選びは試行錯誤の繰り返し。これまでエルメス、ゴヤール、ポスタルコ、エンダースキーマなどお気に入りの財布やコインケース、カードケースをこのブログで紹介してきたが、実際にはもっと沢山の財布を試してきた。結論から言うと、僕にとって一番使いやすいのは「二つ折りタイプ」だった。財布といえば真っ先に思い浮かぶ最も当たり前のベーシックな形、まさに原点回帰だ。時代的にはギミック満載の小さいor薄い財布がもてはやされているが、札と硬貨とカードをある程度の量バランスよく持ち運ぶ上で二つ折り財布に勝るものはない。やはり長く使われ続けている形状と機能性には必然性があるということだろう。
さらに僕が重視する条件として、最低10年間はメンテナンスしながら使い続けられること、キズやシミ含めてエイジングの過程を楽しめること、パンツの前ポケットに無理なく入るコンパクトなものであること。そしてようやく出会えた究極の二つ折り財布が『GANZO シェルコードバン2』。シカゴの老舗タンナー・ホーウィン社のシェルコードバンという革の素晴らしさは長年収集しているオールデンの靴で体験済み。手に吸い付くようなしっとりとした質感は国内産のコードバンとは明らかにモノが違う。色は最後まで黒と迷ったが、経年変化がより顕著に表れるバーガンディに。ワイルドスワンや万双など他社製の二つ折り財布も候補に考えていたが、僅かながらコンパクトなサイズ感が肌身離さず持ち歩く上での大きなメリットになると確信してGANZOに決めた。
もうこのまま結論が出ないような気がしていた財布選びにひとまず区切りがついたことで、ちょっと肩の荷が下りたような。とりあえずこの先10年間はこの新たな相棒を最高にカッコよく育てていこうと思っている。